最近寒くないですか?
僕は寒いです。辛いです。秋から冬への移行期にあるのだと感じられてしんどい今日この頃です。というわけで、今回は「寒さ」「冬っぽさ」にまつわる小説、詩歌の一節を紹介したいと思います。完全に僕の趣味です。
「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国であった。」 【川端康成 『雪国』】
あまりにも有名な一節です。雪国を読んだことない人でもだいたい知ってるんじゃないでしょうか。この後に続く、「夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。」も隠れた名文です。
「寒いねと話しかければ寒いねと答える人のいるあたたかさ」 【俵万智 『サラダ記念日』】
歌集としては異例の売り上げを誇った『サラダ記念日』から。教科書などに載っていたりもするのでこれも知っている人は多いかもしれません。外は確かに寒いんだけれども、その寒さを共有できるひとがいるときはあたたかさを感j、、、
いややっぱ寒いわ。
「体温計くわえて窓に額つけ『ゆひら』とさわぐ雪のことかよ」 【穂村弘 『シンジケート』】
こちらも短歌。時間は恐らく朝方。起床して外を見ると雪が降っている。作者の彼女なのでしょうか、体温計を口にくわえていたために、「雪だ!」と言いたかったのが「ゆひら」となってしまった。
かわいい。。けどあざとい。けどかわいい。。「雪のことかよ」とつぶやく作者の苦笑いが思い浮かびます。作者の対象へのあたたかいまなざしが感じられる一首です。
「太郎をねむらせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。」
「二郎をねむらせ、二郎の屋根に雪ふりつむ。」 【三好達治 『測量船』】
だからどうしたと言いたくなるような短い詩ですが、不思議と口ずさんでみたくなるようなリズムがあります。色々な解釈があるんでしょうが僕はよく知らないです。でもなぜかぱっと思い出したので書いてみました。本当に良い詩ってそういうもんなんでしょう。記憶の深いところに残ってときたまポッと思い出すようなやつ。多分ね。多分。
ほんとはもっと色々紹介したいんですが、
面倒なので紙幅もないのでこの辺で。
いつもこころにえんのした。また二週後にこのブログでお会いしましょう。さよなら!!!
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